5次元のカジュアル着物

私が体験するパラレル着物ワールド

着物のしまい方 保管の仕方

こんにちは。読んで頂きありがとうございます。

このブログは、カジュアル着物、普段着物を気軽に楽しみたい着物初心者向けです。

 

今回は保管についてです。私は日常的に着物を楽しみたい人なので「ご丁寧に保管なんかしていないで、どんどん着ればいいじゃん」と思っているタイプです。とは言っても、しまい方を知識として知っておくことは大切なのでお伝えしてみます。

 

綿、麻、ウールの着物

 

お家の洗濯機で手軽に洗えるようなザ・日常着物は、洋服と同じように扱って問題ありません。洗濯して、アイロンをかけて、それなりにきれいにたたんで、クローゼットから取り出しやすいように整理してしまうだけです。

 

ただし、ウールの着物は虫が付く場合があります。しばらく着ないのであればウールの着物だけ他のものとは別の場所にしまい、防虫剤を使うと良いかもしれません。

 

正絹の着物

 

正絹の着物には、防虫剤は必要ありません。絹を食べる虫はかなり少なく、正絹の着物が虫に食われる心配はほぼありません。むしろ、防虫剤の成分によって金箔が変色してしまう方が災難なのでご注意ください。

 

正絹の着物が傷む理由は、とにかく湿気です。私の祖母は母が結婚した時に、娘の嫁入り道具として、フォーマル用の正絹の着物を一式こしらえました。しかし母は、着物にまったく興味がないどころか「邪魔なものを持たされて、捨てるわけにもいかなくて困るわ」と迷惑がっていました。そして一度も着ることなく、適当にしまいこんでいたのでした。やがて約40年の時を経て、私がその着物を欲しがると・・・

 

カビだらけ、シミだらけ、とにかく汚くて雑巾の方がマシなレベルでした。もはや、洗い張りも仕立て直しもできない、見るも無残な状態だったのです。

着物の教科書にも書いてあることですが、正絹はとにかく湿気が大敵なので定期的に湿気を飛ばす必要があります。そのため、クローゼットから出して着ることが一番のメンテナンスになります。着て歩くことで湿気を飛ばせますし、着たり脱いだりたたんだりする時に、痛みや汚れがあれば気が付くこともできるでしょう。

 

もちろん、保管する時にも湿気対策は大切です。たとう紙に包んで桐のタンスにしまうという昔ながらの方法がベストでしょう。ですが・・・私の母はそうしていたのにもかかわらず、高級な着物を雑巾以下の汚い布切れにしてしまいました。たとう紙を交換することなど一度もなく、桐のタンスを結露の多い部屋に置いていたからだと思います。桐のタンスだから安心なんてことはありません。なんならプラスチックケースでも良いので、定期的に着るなり、たとう紙を交換するなりして、まめに状態をチェックしましょう。

 

着物に限ったことではありませんが、日光や蛍光灯に当たりすぎると、変色してしまうことがあります。長期間しまうのであれば、その点もご注意ください。

 

正絹のクリーニング

 

正絹の着物は、普通のクリーニング店ではなく、着物屋さんのクリーニングサービスや悉皆屋さんにお任せした方が良いと思います。着物のクリーニングには2種類あります。

 

・着物の状態のままで一部だけ染み抜きなどを行う

・反物の状態に戻し、洗い張り&仕立て直しをする

 

できれば職人さんに着物を見せて、相談しながらクリーニング方法を決めたほうが安全かもしれません。ただし、クリーニングに来たお客さんに新作の着物をしつこくすすめて高額商品を買わせようとする着物屋さんもあるようなので、お気を付け下さいね。