5次元のカジュアル着物

私が体験するパラレル着物ワールド

レース着物について

こんにちは。読んで頂きありがとうございます。

このブログは、カジュアル着物、普段着物を気軽に楽しみたい着物初心者向けです。

 

レース着物 炎上

 

最近、X(旧Twitter)で「レース着物」「着物警察」がトレンドになっていました。どうやら、伝統を重んじるような正統派の着こなしを好んでいる年配女性が、若い女性たちの間で流行っている「黒一色・白一色のレース着物」について厳しい意見をポストし、炎上したようです。

 

問題になった着物は、おそらくこういう感じのレース着物だと思います。


 


 

年配女性が「黒一色の着物は喪服、白一色の着物は経帷子(死者に着せる死装束のこと)」という厳しいご意見をポストしました。

 

ですが若い人たちの間では、白一色のレース着物で可愛らしく乙女チック路線にする「ゆるふわコーデ」、黒一色のレース着物でわざと不吉なイメージを楽しむ「ゴスロリコーデ」、カッコイイ路線のクール・マニッシュコーデなど、さまざまな個性的な楽しみ方があるのです。

 

そんな個性的な皆さんが「フォーマルな場所でない限り、自分の好きなように自由に着物を着たら良いと思う」ということで、ご自慢のレース着物のコーデ写真を次々にポストしまくるという事態になりました。

 

私としては、素敵な写真をたくさん見ることができて楽しかったのですが、ちょっとすごい状況でした・・・

 

レース着物について

 

私がレース着物の存在について初めて知ったのは、着物専門店「やまと」の社長・矢嶋孝敏さんがお書きになった本を読んだ時です。矢嶋さんは、レース着物を新しい時代のセミフォーマル着物と考えていらっしゃるようです。


 

大正時代から創業している大手の会社が、カジュアルだけでなく、セミフォーマル着物としても販売しているのですから、常識はずれの不吉な着物なんて考えず、時代に合わせた新しいおしゃれとして楽しめば良いと思います。

 

ちなみに私はレース着物は持っていないのですが、こちらの商品を愛用しています。

 

レース半幅帯


 

小紋を着たいけど名古屋帯の気分じゃない、半幅にしたい・・・でも、超カジュアルではなく、きれいめの印象を出したい・・・という時にこの帯を合わせると、ちょうどいい感じのきちんと感が出ます。きれい系の遊び着として、とても便利で気に入っています。

 

レース羽織


 

私は外出する時は、帯をひっかけるのを気にすることなく気楽に出歩きたいので、いつも羽織を着る派です。春~秋の肌寒くない時に羽織るなら、このレース羽織一択というくらい気に入っています。軽く、体のラインにきれいになじみ、シワも気にならず、自宅で洗えます。

 

私が着物を始めたのは40代になってからですが、もし若い頃だったらレース着物でロリータコーデをして、コミケ(オタクの祭典、同人誌即売会)に行っていたかもしれません。当時はロリータが流行っていて、ピンクハウスというブランドが人気でしたから。想像しただけで楽しい気分になります。

 

もしお好きなら、ぜひレース着物を取り入れて楽しんでみてはいかがでしょうか?

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子供の卒業式・入学式 母親として着物を着てみた

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私には子供が一人います。そして今年は、小学校の卒業式と中学校の入学式。いつもカジュアル着物を普段着として楽しんでいる私ですが、フォーマル着物を着る数少ない機会ということで、コーディネートを紹介してみます。

 

卒業式の着物

リサイクル着物ショップで買ったもの

濃い紫の色無地 1000円

金&銀の袋帯 2500円

絵羽付けの黒羽織 900円

バッグ 1000円

 

ネット通販で新品で買ったもの

帯揚げ 2900円

帯締め 3000円

レンブロッソ草履 17000円

 

レンブロッソ草履はカジュアル向きで、フォーマルにはふさわしくありません。でも、どうせ式典中はスリッパに履き替えるし、校庭を歩いたりするしということで、今回は歩きやすい方が良いかと・・・

 

卒業式にお母さんが色無地&黒い羽織を着るというのは昭和中期の流行で、当時の写真を見ると、このスタイルのお母さんたちがゾロゾロと大量に写っています。

 

入学式の着物

リサイクル着物ショップで買ったもの

灰紫の訪問着 2500円

その他はすべて、卒業式のものと同じ

 

この訪問着の柄は「松竹梅」です。厳密には冬の柄とされていますが、おめでたい縁起の良い柄として一年中使えます。袋帯は卒業式と同じもので、庭園&花鳥柄です。柄が素朴なので、金銀でも大げさにならない所が気に入っています。

 

色使いはコントラストを弱めに、なじませるような色でまとめたほうが、保護者の立場にちょうど良いフォーマル感が出ると思います。

 

それにしても、全身シルクでこの値段ですよ。めちゃくちゃ安いですよね。リサイクル着物ショップ、本当にありがたい存在です。

 

▼私のお気に入りショップ

Kimono-Shinei 2号店

 

卒業式・入学式の母の着物

 

子供の卒業式・入学式は、フォーマルな場ではあるのですが最高礼装は必要ではありません。格としてはセミフォーマルが丁度良いです。あくまでも主役は子供たちで、保護者は付き添いの立場ということを考えて、落ち着いたコーディネートにすれば大丈夫です。

 

一般的には、卒業式はお別れの場なので落ち着いた色柄、入学式は新しい出発の場なので明るく淡い色柄が良いとされていますが、厳密に決まりがあるわけでもありません。手持ちの着物が少ないなら、両方とも同じ着物を着て行っても、別に問題ないと思います。

 

おすすめの着物

 

もっともおすすめなのは一つ紋の色無地です。(私の場合は、紋無しの色無地に必要に応じて家紋シールを貼るという使い方をしています)色無地は帯や小物を変えることで、さまざまなパターンで着回しがきく万能着物です。

 

訪問着・附下もOKです。柄は、吉祥文様や春のお花がピッタリだと思いますが、よほど式典の場で浮くような柄でなければどんな柄でも問題ないと思います。

 

江戸小紋(パッと見、無地に見えるくらいの超細かい柄になっているもの)もOKです。紋が付いていれば略礼装として着ることができます。

 

おすすめの帯

 

袋帯で二重太鼓を結ぶのがおすすめです。袋帯にはカジュアル向きの洒落帯もあるのですが、セミフォーマルでは金糸・銀糸が入った礼装用のものを使うのが一般的です。自分が主役ではなく、あくまで付き添いの立場なので、ギラギラ感が強いデザインは避けたほうが無難かもしれません。

 

帯揚げは、差し色ではなく、なじむ色のほうが上品な感じになりおすすめです。帯締めは通常より太めで、金糸・銀糸が入っていたり、単色よりも複数の色でグラデーションになっているものがお祝い感が出て素敵です。

 

バッグ&草履

 

バッグは和装用でなくても、洋服用のフォーマルバッグを合わせても問題ありません。

 

草履はフォーマル用のほうが良いとは思いますが、私は校庭や体育館を歩くことを考慮してカレンブロッソでも良いと思います。SNSを見ていると私のように、わかったうえでカレンブロッソを履くお母さんをよく見かけます。

 

 

着物を着ない人から見ると「大変そう」「気合入れちゃって」と思うかもしれませんが、普段からカジュアル着物に慣れていれば、いつもより少し良いものを着るだけのことです。特別大変なことではありません。よかったらチャレンジしてみて下さいね。

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年齢に合っている着物って?年相応の着物を着るべきなの?

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年相応の着物ってあるの?

 

着物の教科書的な記事を読んでいると「素敵に見える着物は年代別に違います」「若い人は明るく華やかに、年配の人は落ち着き・上品さ・渋さを感じさせる着物を」みたいな記述を見かけることがあります。

 

でも私は「若い人はあでやかに、年配の人は上品な色を着るべき」みたいな考えは一切持っていません。なぜなら、私の憧れのファッションデザイナー横森美奈子さんは、70代でありながらド派手&ポップ&カラフルな着物を堂々とカッコよく着こなし、とても似合っていて素敵だからです。たまに、地味な渋い着物も着こなしていらっしゃって、それがまたカッコ良いのです。

 

他の人も同じです。SNSで着物愛好者のみなさんの写真を見ていても、その人が素敵に輝いて見えるポイントは、年齢にふさわしいと世間で言われている着物を着ているかどうかではなく、その人の好きなセンスや個性が表現されているかどうか、その人のキャラに似合っているかどうか、楽しそうに着物を着ているかどうかではないでしょうか?

 

年齢ではなく用途で選ぼう

 

年を取ったからといって、中高年の女性全員が上品で落ち着きのある外見になることがふさわしい、という考えは時代錯誤だと私は思います。「年齢別の似合う着物ってどんなもの?」という情報がなぜ必要とされるのかというと、着物はフォーマルで着るものという前提があるからではないでしょうか?

 

50代の女性だからって、家事労働をする時に上品な着物なんて着ていたら、そもそも生活できません。シワになってもヨレヨレになっても構わない、汚れの目立たない色柄の着物を「ヨイショ」っとまくりあげて、気兼ねなく着られるほうが作業がはかどります。

 

ですがフォーマルで着ることが前提であれば、労働のしやすさや個性の表現よりもTPOを優先させる必要があるため、結果として、上品さや落ち着きのある着物をきれいに着ることになるでしょう。

 

フォーマルの場合は、着物の格と出席する場が合っていれば良いので、年齢を基準にするよりも、どういう立場でどういう場所に参列するのか?を基準に色柄を選択すれば、ちゃんとふさわしい装いができると思います。

庶民は地味、貴族は派手

 

ちょっとイメージして下さい。江戸時代に畑仕事をしている農民が着ている着物の色は?・・・紺色茶色を思い浮かべませんでしたか?

 

では、宮廷でお殿様やお姫様が着ている着物の色は?・・・お雛様のようなで豪華な色を思い浮かべませんでしたか?白髪のお爺ちゃんのお殿様ですら、あでやかな紫オレンジ若草色を着ているイメージが湧きませんか?

 

子供の頃、アニメ「日本昔話」をよく見ていた私からすると、着物の場合は年齢に関係なく「庶民は素朴で地味、貴族は豪華で派手」というイメージがあります。そして実際に自分で着物を着て生活してみると、本当にそうなるんです。

 

私は家事労働をする時は、ネイビーかブラックのデニム着物を着ます。なぜなら汚れるのが前提なので、汚れが目立たない色のほうが良いからです。逆に、おしゃれしてお出かけする時は、自分がごきげんになれそうな好きな色の着物を着ます。どれくらい華やかにするかは、その時によって決める感じです。「日常は地味、お出かけは派手」というわけです。

 

また、好みには地域性もあるかもしれません。シックな色柄は江戸好み(関東で好まれやすい)、華やかな色柄は京好み(関西で好まれやすい)など。

 

「この年齢ならこの色柄が良い」と年齢を限定して決めつけるのではなく、TPO・用途・好み・似合うかどうかなど、自分の都合を基準にして、気分良くごきげんに着られる着物を選ぶことをおすすめします。

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下駄の種類 色・形の違いについて

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下駄といえば、夏祭りの時に浴衣に合わせて裸足で履くものというイメージがあるかもしれませんが、普段着用のカジュアル着物に合わせて足袋で履いても、もちろんOKです。下駄の種類についてわかりやすいように、参考アイテムをご紹介します。

 

下駄について

 

下駄は固い木の板でできています。そのため、履いて歩くと足裏のツボがほどよく刺激されて、なかなか良い健康サンダルになるし、冬の寒い時期でも足裏の刺激でポカポカするのでおすすめです。なお、下駄に左右はありません。片方だけすり減るのを防ぐためにも、たまに左右を取り換えて履くと良いでしょう。

 

素材は、軽くて丈夫ながおすすめです。激安の浴衣セットに付いているような下駄は、あまり品質の良くないものが多いので、少し高くても単品で気に入るものを探した方が良いと思います。

 

できれば専門店で購入するのがおすすめです。専門店には職人さんがいて、履く人の足の形に合わせて、鼻緒をピッタリとすげてくれるからです。鼻緒が合っていないと、サイズの合わない靴を履いているようなもので、きつくて痛くなったり、緩すぎて歩きにくくなったりする可能性があるので要注意です。

 

サイズは、踵が少しはみ出るものがベストです。そうすることで、着物の裾を踏みにくくなります。

 

下駄の色の種類

白木


 

木そのものの色や風合いそのままの下駄です。サラッとした肌触りで、裸足で履いた時に一番快適に感じられるタイプだと思います。

 

焼き


 

木を焼いて煤をはらった色です。焼くことで木目が浮き出るので、白木よりも木の表情がくっきり見えます。

 

塗り


 

木に漆などで色を塗ったタイプです。塗りの加工によって耐水性が上がるため、雨の日用にピッタリです。白木・焼きと違って、コーティングされてツルっとしているので、履き慣れないと少し滑りやすく感じるかもしれません。

 

下駄の形の種類

右近

現代のレディース用の既製品でもっとも多い形で、上記の色の違いで紹介した下駄は、すべて右近です。底にゴムが貼られているため、歩く時にうるさい音がしないのが利点です。

 

駒下駄(二枚歯)


 

ゲゲゲの鬼太郎が履いている、カランコロンと音が鳴る下駄です。台の先端が地面につくように、前に重心をかけて歩きます。履いているうちに、踵ではなくつま先がすり減るのが正しい歩き方です。

 

のめり


 

駒下駄の変形バージョンで、つま先の歯の形がななめになっていることで、前のめりの姿勢で歩きやすくなっています。

 

舟形


 

草履に近い形の下駄です。右近と同様に、底にゴムが貼られています。

 

 

下駄の種類は他にもいろいろあるのですが、代表的なものを紹介してみました。好みや目的に合わせて、自分にとって使いやすいものを探してみて下さいね。

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着物によくある代表的な柄・・・おめでたい柄、おもしろい柄

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おめでたい柄

 

着物には「吉祥文様(きっしょうもんよう)」といって、おめでたい柄・縁起の良い柄とされるものがあります。おもにフォーマルで使われることが多いのですが、カジュアルで使っても問題ありません。

 

金銀が使われていたり、写実的な絵画のような絵柄だったり、豪華なデザインならフォーマル向き、可愛くデフォルメされていたり、素朴なデザインならカジュアル向きと考えて良いと思います。代表的なものをご紹介します。

 

長寿・生命力、または夫婦円満をあらわしている柄です。

 

末広がりをあらわしている柄で、未来への展望という意味があります。

 

唐草

唐草という植物はないのですが、植物の生命力の強さをあらわしている柄です。

 

鳳凰

鳳凰をおめでたい柄として使うというのは、中国から入ってきた文化のようですが、オリエンタル柄がお好みの方におすすめです。

 

御所車

車を衣服の柄に取り入れ、しかもそれが定番柄になっている民族って、なかなかない気がするのですが・・・華やかさ、豊かさをあらわしています。他にも花車、源氏車などがあります。

 

おもしろい柄

 

庶民が遊び心で生み出したような柄もあります。いわゆるキャラクターものです。カジュアルに楽しく使ってみましょう。

 

鳥獣人物戯画

「あつまれどうぶつの森」の昔バージョンみたいなものです。動物を擬人化・キャラクター化して楽しいイラストにしたものです。

 

人物画

人物をキャラクター化したものです。お姫様、庶民、童(子供)など色々あります。

 

縁起物

▲これは狛犬です。縁起物を可愛くキャラクター化したもので、他にもダルマ、鯛、獅子舞、招き猫などいろいろあります。

鳥獣

 

日本人は昔からキャラクターものが好きなのでしょうか?リアルなものから可愛いものまで、キャラクターにあふれていますね。キャラものは着物ではなく、帯や小物のほうが取り入れやすいかもしれません。お気に入りを見つけて楽しんで下さいね。

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