5次元のカジュアル着物

私が体験するパラレル着物ワールド

着物を着て行く場所がない?

こんにちは。読んで頂きありがとうございます。

このブログは、カジュアル着物、普段着物を気軽に楽しみたい着物初心者向けです。

 

 

よく「着物を着て行く場所がない」「着付けは習ったけど、人に見せられるレベルじゃない」という声を聞くことがあります。せっかく興味を持ってチャレンジしたのに、実際に着ることができないなんて残念ですね。私は、これには2つの原因があると思っています。

 

1 着物姿で外出する勇気がない問題

2 意識が高すぎる問題

 

着物を着られるようになったら、ぜひ着物を着て楽しくおでかけしてほしいと思いますので、これについて説明していきます。

 

1 勇気がない問題

 

私が着付け教室に通っていた時の話です。私はいつも必ず着物を着て教室に通っていました。もちろん、かなり下手くそです。でも、「うまくなるために習いに行っているんだし、とにかく着ないと練習にならないじゃん!」という思いで、グチャグチャの着付けだろうと何だろうと、とにかく着物を着て行くことにしたのです。

 

ところが、私以外の5人の生徒さんたちは、みんな洋服で教室に来ていました。帰る時も、せっかく習ったのにわざわざ着物を脱いで、洋服に着替えてから外に出ていました。私はそれを見て何とも言えない気持ちになりました。

 

もちろん、着付けを習う目的は人それぞれです。私みたいに、いつでもどこでも普段着として着ようと思っている人ばかりではないでしょう。でも、私の心の声はこうでした。「習うより慣れろって言うじゃん。うまくなったら人に見せようなんて考えで、うまくなったためしは私にはない。着付け教室から帰る時くらい、着物姿で外を歩く練習すればいいじゃん!」

 

つまり「着物を着て行く場所がない」というのは、場所の問題ではなく、着物を着て一歩外に出る勇気がないという点が問題だと思うのです。全員がマスクをしている同調圧力の世界で、自分一人だけノーマスクでいる勇気があるか?という問題と同じことです。

 

実際、着物を着て外を歩いていると変な目で見られたり、悪く言われることだってあります。「目立ちたがりなのかな?」「がんばっちゃって、嫌な女ね」などの悪口もあれば、「あら、着付けが間違っているわ」「色合わせが変ね」「着物のルールをわかってない人の着方だね」といった初心者の無知を笑うような人もいます。

 

人目を気にして悪口にフォーカスしていたら、それはもう着物なんて着ていられません。怖くなって当然です。「着て行く場所がない」というのは、恐怖からくる尻込みなのではないでしょうか?

2 意識が高すぎる問題

 

「着物はきちんと着ないといけない」と思って、意識が高くなり過ぎている問題もあると思います。フォーマル着物とカジュアル着物の区別がついていないということです。

 

サザエさんのフネさんを思い浮かべて下さい。昭和初期、着物は普段着でした。主婦たちは木綿の着物で家事をしていました。東京オリンピックの白黒写真には、着物・割烹着・下駄スタイルで、ボランティアの掃除をしている主婦たちの姿が映っています。

 

しかし、現代では着物と言えばフォーマルで、格式の高いものというイメージが強いですね。そうなると、着物は特別な目的がある時に着るものだとか、少しでも着崩れてはいけないとか、とても大変なイメージになってしまいます。

 

着物も洋服も、さまざまな種類がありTPOがあるという点は同じです。カジュアルな着物を着て、カジュアルな場所に行くという発想を持ってください。そうすれば着物で出かけられる場所はたくさんあります。

 

例えば私なら、映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」を見に行った時、映画の舞台である昭和30年の感じ&ホラー系の薄暗い感じをイメージして、着物をコーディネートして映画館に行きました。

 

また、家事をして過ごすだけの日の私はものすごく意識が低いです。Tシャツにデニム着物を羽織るだけで襦袢は着ません。そして、腰ひもだけしばって帯はしません。掃除をする時は裾はまくり上げます。買い物に出かける時だけ「やれやれ・・・」と思いながら半幅帯を締めます。我ながらひどいものです。でも、家事労働着ってそんなものですよね。

 

 

私の家事スタイルはひどすぎるのでマネしなくても良いのですが、せっかく時間とお金を使って着付けを習い、着物を手に入れたのなら、低い意識で軽々しく着ましょう。「私の名前は磯野フネですけど、なにか?」と思っていれば大丈夫です。

できました

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