着物って一生ものなの?
こんにちは。読んで頂きありがとうございます。
このブログは、カジュアル着物、普段着物を気軽に楽しみたい着物初心者向けです。
「着物は一生もの」という言葉を聞いたことはありませんか?今回は、それについての私の意見をお伝えしてみます。
着物は消耗品
それではまず、私の心の声をお聞きください。
「あのさ~、私はデニム着物のブルーとブラックを買って、毎日着て、ひんぱんに洗濯機でバシャバシャ洗ってるのね。そしたらさ、やっぱりそれなりに痛むよね。生地はヨレヨレになるし、伸びたりもするし、落ちない汚れだって付くわけよ。せいぜい2~3年持つかどうかよね。いくら普段着と言っても、ある程度はきれいに着たいじゃない?そしたら着物なんて、2~3年で買い替えるくらいのものよ。」
とはいえ「一生もの」と言われるような着物は、私が着ているような主婦の家事用の着物のことではありませんよね。家紋を付けて着るようなフォーマル着物とか、とっておきの訪問着とか、大島レベルの高級な紬とか、そういう着物を指して言っていると思います。
母の着物の話
私の母は、結婚する時の嫁入り道具として、祖母にフォーマル着物をこしらえてもらったそうです。祖母から母への、まさに「これを持たせれば、いざという時に困ることはない一生ものの贈り物」だったでしょう。しかし、母がそれを着ることは一度もありませんでした。
母はまったく着物に興味がなく、当時の話を聞くと「着物なんていらなかったのに、無理やり持たされたのよ。Gパン5本買ってくれた方が良かったのに。捨てるわけにもいかないし、ジャマだわ」と言っていました。私はおばあちゃんがかわいそうだと思いました。
そんなありさまだったので、私が着物を欲しがると母はあっさり譲ってくれたのでした。ところが・・・かなり劣化していて、ものすごく汚くて、とても着られたものではありませんでした。仕立て直しとか、染め直しとか、そういうレベルですらありません。シミだらけ、カビだらけで、もはや雑巾レベルです。これじゃあリサイクルショップでも引き取ってもらえないでしょう。
というわけで、着物に興味がある人がきちんと扱えば一生もの、そうじゃなければ雑巾と同じだと私は思います。世の中には、おばあちゃんが着ていた100年前のアンティーク着物を受け継いで、とても素敵に着ているような人もいます。その人次第です。
着物にも流行はあります
洋服ほど激しくはありませんが、着物にも流行はあります。令和の新作着物、昭和の着物、大正時代のアンティーク着物、それぞれに特徴があります。新作が好きな人もいれば、アンティークが好きな人もいます。良い悪いではなく個性の問題です。
なので、おばあちゃんが着ていた状態の良い着物を孫娘に譲ったとしても、「私は新作の着物が着たいのよ。おばあちゃんが着てた着物なんて古臭くて趣味に合わないわ」となれば、着物の寿命はそこまでになるかもしれません。
洋服と違い、正絹の仕立ての良い着物は100年くらいは余裕でもつので「一生もの」と言えるかもしれません。でも私は、日常用のデニム着物であれ、とっておきの正絹の着物であれ、しまい込むのではなく、自分が生きてオシャレを楽しめるうちにどんどん着ることをおすすめします。
できました
ありがとうございます
感謝します