丸い社会における着物のルールについて
こんにちは。読んで頂きありがとうございます。
このブログは、カジュアル着物、普段着物を気軽に楽しみたい着物初心者向けです。
このブログを読んで下さる方は「トップの人が決めた理不尽なルールに従いたくない、支配されることなく自由でいたい」という思考の人だと思います。私もそういう人なので、着物をはじめたばかりの初心者の頃「着物の世界には色々なルールがあるらしい。守るべきなのだろうか?」という問題に直面しました。それについて、私の考えを書いてみます。
着物のルールについて
着物の教科書などでルールについて読んでいた時、私はある疑問を感じました。それは、教科書に書かれている着物のルールや常識は昭和の中期ごろのもので、それ以降アップデートされず更新が止まっているのでは?ということです。
ちょっと大げさに例えるなら、バブル時代に流行った肩パッドモリモリのボディコンの服が紹介されているファッション雑誌を今時の人に読ませて「これが正しい伝統的な洋服です、守りましょう」と言っているような違和感があるということです。
着物といっても衣服です。ファッションである以上、時代に合わせて変化していく部分もあるはずなのに、着物を着る人が激減したことで変化が止まってしまい、止まった時点でのルールを守るべき伝統だと言っているように私には思えます。
その最たるものが気温です。昭和の中期と令和では、気温がまるで違うのに、教科書に載っている衣替えのルールは変わっていません。そのため、令和の気温に合わせて着物を着ると「ルールを知らない無知な人」と言われることがあるのです。そもそも、その日の気温に合う服を自分で選べず、ルールが必要というのが変ではありませんか?
自分で着物を着て、実際に毎日生活すると「このルールは納得だわ、でもこのルールは違うな」など、自分にとっての快適なスタイルがわかってきます。衣服は生活するためのものです。日常で着るものくらい自分で判断すれば良いのです。
家紋について
家紋は礼装用の着物に入れるもので、自らの家系を示すものです。紋の位置や数によってフォーマル度が変わります。たいていの着物の教科書には詳しいルールが書かれていますが、地域や家によって多少ルールに差があったりもします。フォーマルでは必ず紋付であることがマナーとされています。
ですが、私は紋付の着物は一枚も持っていません。私は個人であり、組織に所属している存在ではないという意識があるからです。「私は○○家の人間である」と示すことは、ピラミッド社会ではマナーかもしれませんが、丸い社会では必要ないと思います。
ちなみに、誰でも自由に使える通紋というものがあります。「五三桐」「梅鉢」「横木瓜」などですね。また、家紋は自分で新しくデザインしてもOKです。丸い社会の人が紋付の着物を着るなら、通紋かマイデザインの家紋が良いのではないでしょうか?
既婚・未婚のルール
未婚者の最高礼装は振袖、既婚者の最高礼装は黒留袖、色留袖は既婚・未婚に関係なく着ても良い、というルールがあります。でも、服装によって結婚の有無を表現するというのは、丸い社会のみならず三角の社会であっても時代錯誤という気がします。なので、私は持っていません。
帯付きについて
帯付きとは、羽織やコートなどのアウターを着ていない、着物&帯だけの状態で出歩くことです。一昔前は「帯付きで出歩くのは、芸者さんなどの水商売の人がすることで、一般人の女性が帯付きなのは下品だし、マナー違反」と言われることがあったそうです。現代でも守るべきルールのように言う人もいます。
でも、着物の知識がない今時の人が、帯付きで道を歩いている人を見て「あら、水商売の人かしら?下品で嫌ね」なんて思うでしょうか?時代錯誤もはなはだしいし、そんなことを言う人の方が下品な気がします。
ただし、高級な着物や礼装の時は、帯付きは良くないかもしれません。汚したら大変だし、周りの人に気を使わせてしまいますので・・・
ルールもマナーも自分の責任で判断すれば良い事です。そのうえで必要に応じて周りの人と相談すれば良いのではないでしょうか?ルールに従いすぎて、つまらない世界になりませんように。
できました
ありがとうございます
感謝します